台湾に行くなら必見 約2万円が50万人に当たる太っ腹企画で贅沢旅行?【レポート】

新型コロナウイルスの水際対策が5月8日で終了し、海外旅行熱が高まりを見せている。さっそく航空券を手配し、出発の日を楽しみに待っているという人も少なくないだろう。

自由な海外旅行が戻った今、各国の観光当局は外国人観光客を呼び込もうとあらゆるキャンペーンを打ち出している。多くはホテルやアクティビティの割引といった内容だが、中には金券や電子マネーが貰えるキャンペーンもあるのをご存知だろうか。

▲日本人に根強い人気の台湾

例えば、コロナ禍前から人気の旅行先である台湾では、外国人入境者を対象に、抽選で5,000台湾ドル(以下、元)分の電子マネーが当たる「遊台灣金福氣」キャンペーンを5月1日から始めている。2023年5月下旬のレート(1台湾ドル=約4.5円)で約22,500円が貰えてしまうという太っ腹な企画である。

キャンペーンは2025年6月30日までで、当選本数はなんと計50万本。2023年に25万本、2024年に15万本、2025年に10万本と振り分けられており、旅行時期が早ければ早いほど当たりやすいということになる。

今回、取材で台湾を訪れる機会があり、5,000元を当てて豪遊すべくキャンペーンに参加してみたのでレポートする。

台湾到着の「24時間前まで」に事前登録

▲事前登録フォーム。対応言語は英語または中国語のみ

まずはキャンペーンの参加条件を整理しておこう。対象は滞在日数が3日以上90日以内の個人旅行となっており、団体ツアーで入境した場合は参加できない(個人ツアーはOK)。そして、渡航の7日前から24時間前までにネットで参加登録しておく必要がある。渡航当日は登録できないので要注意だ。

フォームの途中には、賞品の受け取り方を選択する項目がある。当選金は台湾の交通系ICカードである「悠遊卡(Easy Card)」または「一卡通(iPASS)」にチャージされた状態で渡されるので、用途に合わせて選択しよう。使える場所は市中のレストランやコンビニ、鉄道など、どちらのカードでもほぼ同じだが、特に理由がなければ悠遊卡を選んでおくといいだろう。なお、ホテルの支払いに使えるバウチャーを選ぶこともできるが、規約を見る限り、あまり使い勝手はよくないようだ。

登録が完了するとQRコードが発行される。台湾到着時にこれを使って抽選会に参加するという仕組みだ。QRコードは登録したメールアドレスにも送信されるが、スクリーンショットを撮っておくと現地で提示しやすい。

2023年の当選本数は25万本。今なら高確率?

さて、5,000元への期待感を膨らませ、いざ台湾へ。今回は松山空港から入境した。

到着ロビーに出てすぐのところに、なにやら縁起のよさそうな橙色のキャンペーンカウンターがあった。ここに並べられているタブレットにQRコードを読み込ませて抽選を行う。

画面内にランタンが上がってくるので、どれか一つ選んでタップするらしい。結果は――

ハズレ。

すかさず、「ザンネーン! バイバーイ!」と横にいた運営スタッフが煽ってくる(多分悪気はない)。えっ、当選本数25万本のはずでは……? 5,000元で豪遊の計画は……? 今ならほぼ全員プレゼントの如く当たるものと思っていたためショックを隠せない筆者は、ハズレ画面を撮り忘れてしまう。

同じ便で到着したのであろう他の日本人は、多くが見事当選しているようで、賞品受け取りカウンターに並んでいる。当選者は目測で2〜3人に1人くらいだろうか。この5,000元を当て込んでいたので、現金をほとんど持ってきていなかった筆者。豪遊どころか節約滞在の始まりである。

歪腰郵筒▲台風にも負けなかったことで有名な郵便ポスト「歪腰郵筒」のように、強い気持ちを持ちたい

ちなみに、今年1年間の当選本数が25万本ということは、(キャンペーンは5月から始まったので)1か月あたりの本数は約3.1万本。中華民国交通部による統計を見ると、今年3月の訪台外国人数は約48.6万人。この数のうち、抽選に参加しているのが4人に1人の12.15万人と仮定すれば、当選確率は25%といったところか。全て憶測に過ぎないが、いずれにしても挑戦するタイミングが早ければ早いほど、当選確率は高くなるのではなかろうか。

当選した場合は?

記事ネタとしてはおいしい結果になったかもしれないが、このままではレポートにならない。というわけで、他の同行記者の抽選の様子も撮らせてもらった。

▲QRコードを読み込ませて

▲ランタンを選ぶ

▲Congratulations

当たり前のように当選。悔しい。

当選後は、パスポートの入境スタンプ、搭乗券、往復の予約を確認できるデータをスタッフに提示すると、その場で賞品を受け取れる。

▲賞品のカードはキャンペーン専用品のようで、チャージや払い戻しができない使い切り仕様だ

賞品の悠遊卡(または一卡通)の有効期限は使用開始から90日以内で、1会計あたり1,500元、1日あたり3,000元の支払い上限額があるとのこと。短期滞在なら、レストランや土産物屋でパーッと使ってしまおう。個人的には台湾産ウイスキーの「KAVALAN」を買って帰りたかったが、泡沫の夢。

▲本当に5,000元チャージされている(同行記者提供)

今回は5,000元獲得ならずという結果に終わったが、前述の通りこのキャンペーンは2025年6月末まで行われている。これから台湾に渡航予定のある読者諸氏は(過度に期待せずに)ぜひチャレンジしてみてほしい。筆者も懲りずにリベンジしに行くつもりだ。