中国南方航空、スカイチームを脱退 年内で

中国南方航空は、航空連合のスカイチームを2018年12月31日をもって脱退すると発表した。脱退に向けた諸作業は、2019年内に完了する見通し。

中国南方航空は2017年3月、アメリカン航空から2億米ドルの出資受け入れと共同運航(コードシェア)などを行うことを発表していた。アメリカン航空は同年秋、北京首都国際空港の発着ターミナルを、中国南方航空と同じ第2ターミナルに移転し、乗り継ぎ所要時間を150分から100分に短縮。北京以遠33地点へのシームレスなアクセスを提供できるようにしていた。アメリカン航空が加盟するワンワールドには、中国本土の航空会社は加盟していない。

スカイチームはデルタ航空やエールフランス航空、KLMオランダ航空、大韓航空が創立メンバーで、加盟航空会社は現在20社。うち3社が中国の航空会社で、中国南方航空の脱退後には、中国東方航空(買収した上海航空を含む)と厦門航空の2社となる。

アメリカと中国の航空会社の提携は、スカイチームに加盟するデルタ航空と中国東方航空、スターアライアンスに加盟するユナイテッド航空と中国国際航空など、航空連合内で行われてきたものの、アメリカン航空と中国南方航空の提携はアライアンスを超えていた。出資が伴う提携は、デルタ航空の中国東方航空への出資に次いで2例目だった。

中国南方航空は声明で、「自社の方針と世界の航空運輸業のパートナーシップの潮流に基づいてスカイチーム脱退を決めた。アメリカン航空などの世界の先進航空会社との提携を強め、新たな協力関係を作る」と表明した。スカイチームは中国南方航空の決定を尊重するとコメントしている。

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