バニラエアとピーチ、経営統合へ

バニラエア/ピーチ

ANAホールディングス傘下のLCCである、ピーチとバニラエアが経営統合する方針であることがわかった。日本経済新聞電子版や共同通信などが一斉に報じた。

一定期間かけてバニラエアの事業をピーチに移管するなど、様々な案を検討しているという。ブランドはピーチに一本化するとみられる。両社はエアバスA320型機を使用しており、経営統合による事業規模の拡大やコストの圧縮を目指す。経営統合後の機材数や路線数はジェットスター・ジャパンを上回り、日本最大のLCCとなる。

ピーチ・アビエーションは2011年に設立し、2012年3月に就航を開始した。関西国際空港を拠点としている。2017年3月期決算は4期連続の増収増益で、当期純利益は約49億円だった。日本のLCCとして唯一、累積損失を一掃している。2017年4月にはANAホールディングスの連結子会社となった。現在は国内・国際線19路線を運航している。

バニラエアは2011年にマレーシアのエアアジアと全日本空輸(ANA)の合弁会社として設立した。2013年に両社の合弁が解消となり、ANAホールディングスがエアアジアが持つ全株式を購入し、完全子会社化した。2013年12月にバニラエアとして運航を開始している。2017年3月期決算は当期純損失を7億1,100万円計上しており、累積損失は約120億円に及ぶ。現在は国内・国際線の計14路線を運航している。