イベリア航空、東京/成田線の増便も示唆 中南米への乗り継ぎや高い定時性強調

イベリア航空

イベリア航空は、東京/成田〜マドリード線の就航を開始し、10月19日に成田空港に到着した。ルイス・ガジェゴ経営執行役会長兼最高経営責任者(CEO)とマルコ・サンサビーニ最高統括営業責任者(CCO)が来日し、都内で記者発表会を開催した。

エアバスA330-200型機を使用し、東京/成田発は月・水・土曜、マドリード発は火・金・日曜の週3便を運航する。今後は需要を見極めた上で、増便も視野に入れる。

客室はビジネスクラスとエコノミークラスの2クラスで、ビジネスクラスはスタッガードタイプのフルフラットシート、15.4インチのエンターテインメントシステムのほか、機内Wi-Fiの利用もできる。全クラスで日本食を用意し、味噌汁も提供する。就航にあたって、日本人客室乗務員と地上スタッフを採用し、日本文化の研修を実施。公式ウェブサイト、ソーシャルメディアも日本語への対応を行った。機内誌、エンターテインメントも日本語のものを用意し、日本発着便限定の免税品も取り揃えた。この他にも、日本貿易振興機構(JETRO)の協力で、日本酒の提供も開始した。

ルイス・ガジェゴCEOは、「ここ数年で変革に取り組み、より効率性の高い企業として新規就航や過去に撤退した路線の再就航を実現できた。最新のエアバスA330-200型機の導入し投入した。両国間の観光を強化しし、マドリードのターミナル4をアジアとラテンアメリカを結ぶ中継地点にしたい」と述べ、2015年の定時運航率が日本航空(JAL)に次いで世界2位だったことからも、効率的な乗り継ぎが可能であることを強調した。

2018年までにエアバスA330-200型機の導入を継続し、計13機が揃う予定。エアバスA350-900型機も2018年から2021年までに16機を導入する。エアバスA340-600型機は17機の客室を刷新し、機内Wi-Fiを装備する。

イベリア航空は創業89年、2009年にブリティッシュ・エアウェイズとの統合に基本合意し、持ち株会社の2010年にインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)傘下の企業となった。就航都市は世界40ヶ国の110都市で、東京も加わった。1日の運航便数は約600便で、うち半数はマドリード発着便。チェックインの締め切り時間は30分前、24時間営業の「ベラスケスVIPラウンジ」にはワインと冷菜、温菜のビュッフェ、アラカルトレストラン、ベッドと複数の枕を用意している。ビジネスクラス利用者は無料のリムジンバスも利用できる。日本航空(JAL)と同じ航空連合「ワンワールド」に加盟しており、マイレージの積算もできる。

2015年のスペインへの日本人観光客数は60万人以上で、前年比26.7%増加している。

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