乗り鉄注目? 来年3月デビューの「315系」、とある“JR東海初”の車内仕様

2022年3月15日に運用を開始する、JR東海の在来線用新型車両「315系」。フルカラー液晶ディスプレイの車内表示器や非常走行用蓄電装置を導入するなど、快適性や安全性を向上させた東海地区の“新たな顔”となる車両だ。オールロングシートの車内仕様にはSNSで賛否両論の意見が見られるが、ラッシュ時間帯の混雑緩和には一役買ってくれることだろう。そんな315系には、とある注目すべき「JR東海初」のポイントがある。

それは、カーテンレス化された車窓だ。315系の車窓には、赤外線や紫外線を99%カットする遮熱・遮光ガラスが採用され、従来車両には装備されていたカーテンが省略された。JR東日本の通勤型車両はカーテンがないものが一般的になっているが、JR東海の車両では初めてだという。とはいえ利用者からは「本当に眩しくないのか」という声が聞かれそうだが、快晴の下で行われた315系の報道公開時も、車内で眩しさは感じなかった。

▲UV(紫外線)・IR(赤外線)を99%カットするという遮熱・遮光ガラス。カーテン省略によって窓の開閉は内倒し式に

現在、特に静岡地区を走行している列車は常に海側(南側)のカーテンが閉め切られているイメージがある。車窓を眺めたい乗り鉄諸氏にとっては歯がゆい区間かもしれないが、将来的に315系が運用を始めれば、その問題は解決されるだろう。315系はまずは中央本線の名古屋〜中津川駅間でデビュー。その後、東海道本線や関西本線にも投入され、既存の211系や311系を置き換える計画だ。

▲315系(左)と既存の211系