西成の”一等地”で1泊実質120円の宿を満喫「ホテル中央クラウン」【はんつ遠藤の大阪・西成C級ホテル探検(3)】

しばし堪能した後、館内を探索することにした。館内はガウンで往来できそうだったが、ちょっと理由があり、私服で向かった。

1階には大きなコインロッカーが設置されていた。部屋は個室でバストイレ付なので必要なさそうな気がするが、これは宿泊者ならばチェックイン前やチェックイン後でも荷物を入れられるという利点がある(実質無料で使用可能)。

洗濯機&乾燥機のコインランドリーも電子レンジもあるので、長期滞在にもよさそう。

新聞も無料で読め、ノートパソコンまで使用できる。そして、コーヒーなども無料サービス。朝食会場がないのに朝食付きプランがある!と思ったら、近所の飲食店「宮本むなし」と提携している模様。

そんな快適な「ホテル中央クラウン」だが、前述のとおり地域共通クーポン1,000円に加えて2,000円分の券が付いてくるプランだ。地域共通クーポンは大阪府などで使用可能だが、この2,000円分の券は、ホテル1階に併設されている「ファミリーマート」のみで使用可能というもの。よくあるクーポン券と同様で、クオカードなどの金券購入は出来ないものの、たばこやアルコール類などはOK。

ちなみに「ファミリーマート」にはホテル内から入店できるが、カードキーが無いと戻れないシステム。

Go To トラベルキャンペーンが始まり、地域共通クーポンが、そのホテルの売店でも使用できるが、たいしたお土産などが無いという事が時々ある。「ファミマといっても小規模で、品ぞろえが悪くてあまり使えないのでは?」という不安がよぎったが、実際には逆に通常よりも広くて、さまざまな商品がたくさんあって驚いた。

もっとも僕は毎晩のようにハイボールを飲むゆえに、どこに伺っても地域共通クーポン券は「ブラックニッカウイスキー」に替えてしまう。こうなると恩恵というよりも、もはや仕入れのようである。瓶のタイプしか売っていないことを想定して、持ち帰りが楽なように移し替えるのを前提で、空の500ミリリットルのペットボトルも6本程度、持参している(大汗)だが今回は、なんとコンビニでは滅多に置いてない、2リットルペットボトルタイプのブラックニッカがあり、重宝した。

地域共通クーポンを合わせると、合計3,000円分のクーポンがあるので、炭酸水や氷と合わせて合計3,061円分を購入。端数は現金のみという縛りがあったので、61円を現金で支払った。

いつもならば、西成の街に飲みに繰り出すところだが、大量のお酒などを抱えて、僕はまた部屋へ戻り、部屋飲みとなった。僕は、さらに得をした気分になった。

翌日も天気は晴れで、爽やかな朝を迎えた。そういえば立地は太子交差点の角で、動物園駅のほか、JR新今宮駅も目の前。というよりも、そもそも線路脇。なのに大して騒音が気にならないと思い、窓を開けたら、2重サッシになっていた。あらゆる計算づくしのホテルに敬服まで覚えた。

再度、新型コロナ感染者が激増した昨今、おそらく大阪ではもはやGo To トラベルキャンペーンの恩恵が限定される事態となるだろう。しかし、全国レベルではまだまだお得なシステムが残るはず。感染防止に最大限の気を使いながら、今後も利用したい。

■プロフィール
はんつ遠藤
1966年東京生まれ。早稲田大学卒。不動産会社勤務を退職後、海外旅行雑誌のライターを経て、フードジャーナリスト&C級ホテル評論家に。飲食店取材軒数は1万軒を超える。主な連載は「週刊大衆」「Ontrip JAL」「東洋経済オンライン」など。著書は「取材拒否の激うまラーメン店」(廣済堂出版)など27冊

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