JR東日本の「新幹線半額」スタート 「安近短」な特急もおすすめ【コラム】

JR東日本の新幹線・特急が半額になる、「お先にトクだ値スペシャル」などの利用期間が、8月20日からスタートした。

「お先にトクだ値スペシャル」では、東北新幹線をはじめとするJR東日本の新幹線や特急が半額になる。JR北海道、JR西日本、東武鉄道などに乗り入れる列車も対象になっている。改めて設定区間や価格例を紹介する。

・東北・北海道新幹線「はやぶさ」「やまびこ」「なすの」など
東京〜新函館北斗間(11,610円)、東京〜盛岡間(7,400円)、東京〜福島間(4,450円)、東京〜那須塩原間(2,910円)

・秋田新幹線「こまち」・山形新幹線「つばさ」
東京〜秋田間(8,950円)、東京〜山形間(5,660円)

・上越新幹線「とき」「たにがわ」
東京〜新潟間(5,280円)、東京〜上毛高原間(2,910円)

北陸新幹線

・北陸新幹線「かがやき」「はくたか」「あさま」
東京〜金沢間(7,090円)、東京〜長野間(4,060円)

・中央線特急「あずさ」「かいじ」
新宿〜松本間(3,300円)、新宿〜甲府間(1,940円)

・常磐線特急「ひたち」
品川・東京・上野〜仙台間(4,640円)

・内房・外房線「さざなみ」「わかしお」など・総武本線「しおさい」
東京〜館山・安房鴨川・銚子間(2,090円)

・JR・東武直通特急「日光」「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」
新宿〜東武日光・鬼怒川温泉間(2,040円)

そのほか、羽越本線「いなほ」、奥羽本線「つがる」にも「お先にトクだ値スペシャル」が設定される。なお、いずれも通常期利用の大人1名、片道運賃・料金。乗車日の約21日前までの予約が必須など、各種条件は確認が必要だ。

旅行トレンドは「安近短」に回帰 東武直通特急が狙い目か

コロナ禍の影響で、昨今の旅行トレンドは地域を大きくまたがない「安近短」に回帰しつつある。もちろん東北・北海道新幹線、全線開通した常磐線の全線踏破や、根強い人気の北陸への旅行なども魅力的だが、現段階では近場の旅行が注目されている傾向がある。

東武 日光詣スペーシア

首都圏からの「半額きっぷ」を使った旅行をするならば、筆者のおすすめは、「日光」「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」の利用だ。筆者はこれらの列車に何度か乗車しているが、JR東日本の253系、東武鉄道の100系スペーシアのどちらの車両も普通車のシートピッチ(前後間隔)が110センチ確保されており、特急列車の中では広めでゆったりしている。

一般的なLCCのシートピッチが約73.6センチ(29インチ)であるのと比較すると、快適さが想像できるだろう。また、これらの列車はコロナ禍以前は外国人の利用が目立っていたことから、昨今は空席が目立っている。今「密」を避けるのであれば狙い目だろう。

ザ・リッツ・カールトン日光

日光・鬼怒川地区の観光資源にも注目しよう。日光東照宮や二荒山神社などの寺社仏閣、華厳の滝や中禅寺湖などの自然の景観。日光の天然氷で作られるかき氷なども最近のトレンドだ。避暑地としても知られている通り、標高が高く、真夏でも東京都心より気温が2〜3度程度低いなかでの観光は魅力的だ。7月15日に開業した「ザ・リッツ・カールトン日光」など、豊富な宿泊施設で「Go To トラベルキャンペーン」の恩恵を受けるのもいいだろう。

えきねっとの販売状況を見ると、まだまだ各列車とも比較的用意に「半額きっぷ」を入手できる状況が続く。東京〜北陸間を除き、えきねっとのキャンペーンは来年3月まで続く。いつもとひと味違うかもしれない「安近短」な旅行を検討してみてはどうだろうか。