最大半額還元の「Go Toトラベル」キャンペーン、日帰り旅行や夜行フェリー・寝台列車利用も支援対象に

夏以降の観光関係業界の起爆剤として期待される「Go Toトラベル」キャンペーン。観光庁の公示資料により、内容が更に詳しくわかってきた。

国内旅行を対象に、半額相当を支援 日帰り旅行も対象

「Go Toトラベル」キャンペーンの支援対象は、国内旅行であることはすでにわかっていたが、宿泊旅行に加え、日帰り旅行も対象にする方針だ。

上限金額は、宿泊旅行の場合は、既報の通り1人1泊あたり2万円。連泊制限や利用回数の制限を設けない。日帰り旅行は1人1万円とする模様だ。

宿泊のみや夜行フェリー・寝台列車・クルーズも対象に

個人旅行(家族旅行など、一般的に団体旅行とみなされない旅行も含む)の場合、従来の「ふっこう割」のように、旅行代理店などから宿泊+交通機関のセットプランを予約したり、予約サイトから宿泊のみを予約することや、宿泊施設に直接予約した場合も対象となる。

また、宿泊に準ずるものとして、クルーズや夜行フェリー、寝台列車を対象にする方針だ。なお、座席のみとみなされる場合は対象外であることから、したがって夜行バス単体の利用などは対象にならないとみられる。また、航空機や鉄道など、個人で手配する交通機関も対象外となる。

これに加え、修学旅行や職場旅行といった団体旅行も支援対象にしたいとしており、中小旅行業者への支援にも繋げたい考え。

日帰り旅行の場合、食事や観光体験など「旅行先での消費」が割引条件に

日帰り旅行の場合、往復の乗車券と「旅行先での消費」となる食事や観光体験などとのセットプランを支援対象にする方針。

資料には例が示されていて、「鉄道の往復乗車券と日帰り温泉券」のセットや、「高速道路の周遊パスとアクティビティ」、「高速バス往復といちご狩り」などが挙げられている。

「ふっこう割」では日帰り旅行は原則対象外であったため、不確定性が大きい。詳報が気になるところだ。

7割を旅行代金の割引に、3割を旅行先で使える「クーポン」に

この旅行代金の支援額のうち、7割程度を旅行代金の割引に、3割程度を旅行先で使える「地域共通クーポン」として付与するようにする。

この「地域共通クーポン」は、1,000円単位で発行する。紙媒体またはスマートフォンなどの電子媒体のクーポンで利用できるようにし、クーポン加盟店の交通機関、観光施設、飲食店や土産物店を利用できるようにする。

具体的な割引は?

1泊2日、1人2万円の宿泊旅行の場合、「Go Toトラベル」キャンペーン適用で7,000円が支援され、支払額は13,000円となる。この料金に、3,000円の「地域共通クーポン」が含まれる。旅行者は、3,000円の地域共通クーポンを、目的地での観光や、食事、土産物の購入に充てることができ、実質的な旅行代金が10,000円となる仕組みだ。

ただ、支援額には上限があるため、2泊3日、1人10万円のツアー旅行の場合は支援額が4万円となり、還元率が5割を下回る。この場合は、目的地などでもう1泊、2万円以内の宿泊をすると、3泊4日で6万円の支援を受けられ、半額還元になる。長く旅行をしたほうがお得になりうることを頭に入れておきたい。

約5万の宿泊施設や100万店規模の観光業支援へ

この「Go Toトラベル」キャンペーンでは、旅行業者約10,000社、旅館・ホテルなど約50,000施設、地域共通クーポンの加盟店数約100万店舗の参画を見込んでいる。

1兆円規模の予算と、100万を超える事業者・店舗など観光関連業界への支援。過去に類がないキャンペーンに向けて観光業界も動き出しており、期待が持てそうだ。