KLMオランダ航空、ピーター・エルバースCEOが来日 環境負荷軽減に向けた取り組み強化

KLMオランダ航空のピーター・エルバース代表取締役社長兼CEOが来日し、駐日オランダ大使館で記者会見を開催した。

KLMオランダ航空は、10月7日に創立100周年を迎えた。設立当初から同じ名称で存続している航空会社として、最も長い歴史を持つ航空会社になる。100周年に先立ち、「FLY RESPONSIBLYー責任ある航行」というコミットメントを打ち出し、環境に配慮した事業展開を進めている。今後、500キロ以下の路線に関しては鉄道会社などとの連携し、フライト以外の移動方法も視野に入れて路線計画を構築することを調査している。2020年3月からは、アムステルダム〜ブリュッセル線を週5便から週4便に減便し、高速鉄道「タリス」と連携し、乗り継ぎを促進する。2022年にはオランダにバイオ燃料プラントが完成する計画で、日本線にも利用することを検討している。

10月にはマイクロソフトが、アメリカ〜オランダ間をKLMオランダ航空とデルタ航空で出張する全社員のフライトに匹敵するバイオ燃料を、KLMオランダ航空の企業向けバイオ燃料プログラムで購入することを共同発表しており、マイクロソフトは出張渡航の二酸化炭素をオフセットできる。2040年から2050年の実用化を目指す、空気抵抗が少ない新型飛行機「FLYING-V」をデルフト工科大学のサポートを行うなど、新技術の開発にも力を入れる。

日本路線には、1951年に就航。日本人客室乗務員が乗務し、ビジネスクラスでは、ホテルオークラアムステルダムのスターシェフが考案する本格的な日本料理を提供している。アムステルダム・スキポール空港では、日本語を話す地上職員がサポートする。2018年からは、LINEオフィシャルアカウントを運用しており、KLMオランダ航空の飛行機の形をしたオリジナルキャラクター「Bluey:ブルーイ」のLINEスタンプ(全16種)を近日中に販売する予定。

ピーター・エルバース代表取締役社長兼CEOは、「KLMが創立100周年を迎えたことは、KLMの事業、革新が1世紀にわたって成功を収めてきたことを証明しているだけでなく、お客様とパートナー企業がKLMに寄せてくださっている信頼の証しとなる。そして、民間航空の航路で世界地図を描いたKLMの先人を称えるものとなる。KLMは、設立当時から同じ名称で存続している航空会社として世界で最も長い歴史を誇ります。パートナーシップとアライアンスを推し進めた初の航空会社であり、その後、多く航空会社がKLMに続きました。これにより、世界中の何億もの人々が1つになりました。KLMの創始者、アルバート・プレスマンが述べたように、空の海は全ての人々を1つにします。KLMは、この100年にわたる数多くの功績と取り組みを誇りに思う。そして、行動力と自信を胸に、次の1世紀を迎えます。 これまでと変わらぬ開拓者精神と進取精神でKLMは持続的発展と革新という課題に前向きに取り組んでまいります」とコメントしている。

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