凸版印刷、航空手荷物用のICタグインレットを開発 独自設計アンテナや省電力のICチップ搭載

凸版印刷は、航空手荷物用ICタグインレットを開発した。8月から海外の航空手荷物ラベルの製造メーカーへサンプルの出荷を開始し、2020年1月より販売を開始する。

インレットとは、PETなどのフィルム上に、アルミ箔や導電性インキでアンテナを形成しそのアンテナにICタグ用ICを搭載したもの。電波の受信感度を高くしたことで長距離通信が可能となっているほか、ヨーロッパで使用される860MHz帯や日本・アメリカなどで使用される915MHz帯といった、各国で異なる帯域での通信を可能にした独自設計のアンテナや、消費電力が少ないICチップを搭載した。

価格は100万枚ロットの場合、1枚あたり約6円となる。2020年度には関連サービスを含め、約3億円の売上を見込む。

国際航空運送協会(IATA)は、手荷物積み残しやロストバゲージの削減のため、2020年以降、全ての航空手荷物へのICタグの導入を推奨している。