中国民用航空局、デモ参加の乗務員による中国本土便の運航認めず キャセイパシフィック航空に警告

中国民用航空局(CAAC)は、8月10日以降、不法なデモや暴力、過激な行動に加担した乗務員による、中国本土便への乗務を停止するよう、キャセイパシフィック航空に警告した。

8月11日以降は、中国本土を発着するすべての乗務員情報を提出し、審査を経た後に運航を認める。8月15日までに、内部管理体制の強化も求めた。

香港での逃亡犯罪人条例等改正問題を巡る抗議活動が活発化。8月5日にはゼネラル・ストライキにより、キャセイパシフィック航空の多くの便が欠航となったほか、香港国際空港では、乗務員らが加盟する労働組合が主催する抗議活動が行われている。

キャセイパシフィック航空のジョン・スローサー会長は、2019年上半期の業績発表で、「香港における抗議活動により7月の香港へのインバウンド旅客数は減少し、この先の予約状況にも悪影響が及んでいます」と先行きの不透明感を警戒している。

キャセイパシフィック航空とキャセイドラゴン航空は、中国本土22都市の23空港に就航しており、中国当局による香港企業への実質的な締め付け強化となる。