アメリカ運輸省、羽田空港発着枠の割当を最終決定 仮承認通り

アメリカ運輸省

アメリカ運輸省は、現地時間8月9日(日本時間10日)、アメリカの航空会社に対して仮承認を行っていた羽田空港の発着枠の割り当てを最終決定したと発表した。

割り当てられたのは、アメリカン航空のダラス/フォートワース・ロサンゼルス線、デルタ航空のシアトル・デトロイト・アトランタ・ポートランド・ホノルル線、ハワイアン航空のホノルル線、ユナイテッド航空のニューヨーク/ニューアーク・シカゴ・ワシントン・ロサンゼルス線。

一方で、割当が行われなかったのは、アメリカン航空の2枠を申請していたダラス/フォートワース線の1枠とラスベガス線、デルタ航空の2枠を申請していたホノルル線の1枠、ハワイアン航空の3枠を申請していたホノルル線の2枠、ユナイテッド航空のヒューストン・グアム線。

日本とアメリカ間の航空協議で合意した、アメリカの航空会社に割り当てられる発着枠12枠を配分するもの。2020年夏スケジュールから利用ができるようになる。アメリカの航空会社は、10月3日までに発着時間を日本の当局に申請する必要がある。

デルタ航空は、発着枠の割当が最終決定されたことに伴い、成田空港から撤退し、羽田空港に完全移転すると発表した。ユナイテッド航空は、ニューヨーク/ニューアーク・ロサンゼルスは新規開設し、シカゴ・ワシントン線は成田空港から移管する。アメリカン航空とハワイアン航空は明らかにしていない。

仮承認後、ハワイアン航空とグアム国際空港が異議を申し立てていた。ハワイアン航空は、デルタ航空のロサンゼルス線を、市場規模などを鑑みて自社のホノルル線に割り当てるべきと主張していた。グアム国際空港は、東京都心と成田空港の間の移動時間は、グアムへの旅行の所要時間の大部分を占めていることから、発着枠を割り当てることで競争力を維持できることなどを主張していた。

アメリカン航空は、申請したものの発着枠が割り当てられなかった2枠について、いずれかの会社が通年運航を打ち切った場合に自社に割り当てられるよう、バックアップ権限の付与を求めた。ユナイテッド航空は、グアム国際空港の異議申し立てがあるものの、運輸省による最終決定に同意するとして、ビジネス客など所要時間の長い旅行者を優先すべきとした。いずれの航空会社も、ハワイアン航空による異議申し立てには反論した。

現在、アメリカの航空会社による羽田空港発着路線は、ホノルル(ハワイアン航空/週11便)、コナ(ハワイアン航空/週3便)、ミネアポリス(デルタ航空/週7便)、ロサンゼルス(デルタ航空/週7便、アメリカン航空/週7便)、サンフランシスコ(ユナイテッド航空/週7便)の5路線となっている。