冬の京都の魅力とは?「そうだ 京都、行こう。」を一足早く体験してきた【レポート】

京都の冬は寒い。3年連続で観光客が5,500万人を突破し、観光地として国内外の注目を集める京都だが、冬季は寒さが厳しく「閑散期」となる。JRグループ各社は京都の冬のPRを行い、この時期にしか体験できない京都の魅力を発信することで、観光需要の獲得を狙う。

そうした背景のなか、東海旅客鉄道(JR東海)では、同社が展開するキャンペーン「そうだ 京都、行こう。」と京都市観光協会が行う「京の冬の旅」のコラボレーション商品を発売する。2018年1月1日から3月21日まで実施される「京の冬の旅」キャンペーンは今年で第52回目を迎え、「明治維新150年記念」と「西郷隆盛」をテーマにした非公開文化財特別公開や、多彩なイベントが魅力だ。

一般向け販売よりひと足先に、「そうだ 京都、行こう。」×「京の冬の旅」コラボレーション商品の魅力をメディア向けプレスツアーで取材した。

キーワードは「インスタ」

インスタグラム上で「#そうだ京都行こう」というハッシュタグは約14万件投稿されており、京都の美しい景色や食べ物が拡散され、大きな反響を呼んでいる。しかしこれらは企業側が主導したのではなく、ユーザーの自発的な投稿によるものだという。京都を訪れたたくさんの人々がインスタグラム上で思い出をシェアしていることに感謝の気持ちを込め、JR東海は2018年1月8日より公式インスタグラムアカウントを設立する。JR東海の小林さんは「我々としても公式インスタグラムを始めることで、皆さんの投稿に一歩踏み込んだリポストを返させていただき、よりその投稿やインスタグラム上でのコミュニケーションを楽しいものにしていければと思っている。」と述べ、インスタグラムを活用してより多くの人に京都の魅力を知ってもらいたいという意気込みを伝えた。

西郷隆盛の歴史が残る「東福寺即宗院」

東福寺即宗院は、室町時代に薩摩の守護大名・島津氏久の菩提を弔うため創建された東福寺の塔頭寺院。西郷隆盛と勤王僧・月照がひそかにここで倒幕計画を練り、鳥羽伏見の戦いでは薩摩軍が寺の裏山山頂から洛中に向かって砲撃を加えたと伝わる。

「歴史に想いを馳せるといろいろなことが見えてくる。」と語るのは、東福寺即宗院の前住職である杉井玄慎閑栖(かんせい)。山を登った先にある、西郷隆盛が自筆した「東征戦亡の碑」には、東征の際に亡くなった524名の名前が刻まれている。これには勤王僧・月照と2人で苦しいときを共にした思い出の地に石碑を建てたい、という西郷隆盛の思いが込められているそうだ。

お寺に入る際に渡る偃月橋(えんげつきょう)は重要文化財となっており、「いろいろなところに歴史の足跡があって、たまたまその上に皆さんの足跡が重なったかもしれない。歴史というのはそういった意味で非常に面白い。」と歴史ある東福寺の魅力を強調した。

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