”赤ちゃんが泣かない飛行機”、実現へ一歩前進 ANAら4社共同でプロジェクト

全日本空輸(ANA)、コンビ、東レ、日本電信電話(NTT)の4社は、「赤ちゃんが泣かない!?ヒコーキ」プロジェクトを立ち上げた。

機内で赤ちゃんが泣く原因と考えられている気圧の変化を抑える赤ちゃん用グッズを開発するほか、心拍数などの生体情報を元に快適さや不快感などのモニタリングを行う技術の検討を進める。

10月1日には、4社グループの社員ボランティアと赤ちゃんの家族34組、36名の赤ちゃんを含む114名が搭乗したチャーターフライトを、東京/成田〜宮崎間で運航した。生体情報のモニタリングができる機器「hitoe」を赤ちゃんに着用させ、離着陸時にはコンビのベビーマグやタブレットを赤ちゃんに与えることで、耳抜きの効果を検証したほか、「hitoe」で計測した赤ちゃんの状態をスマートフォンアプリ「hitoeBABY」でリアルタイムで確認できるようにした。赤ちゃんは泣いている状態や興奮している状態では心拍数は上昇し、心地よい状態やぐっすり眠っている状態では心拍数が下降する傾向を示すといい、早期に察知することで先回りした対応ができるようになる。

ANAの3歳未満の乗客の割合は、国内線は1.6%、国際線は0.8%で、国内線では座席を使用しない場合は無償で利用できることから、赤ちゃん連れの利用には潜在的な需要があるとしている。

今後は今回の結果の分析や一般へのトライアルなどを経て、実用化を目指すという。