国産旅客機「MRJ」の最終組立工場を公開 8号機まで組み立て進む

三菱航空機と三菱重工業は、開発中の国産旅客機「MRJ」の最終組立工場の報道関係者向け見学会を、4月26日に開催した。

最終組立工場は、県営名古屋空港に隣接しており、延床面積は約44,000平方メートル。艤装ラインと構造ラインの2つのラインに分かれており、構造ラインでは各工場から運び込まれた胴体の結合、前期結合、艤装作業を行う。艤装ラインでは全機艤装と機能試験を行う。艤装ラインと構造ラインではそれぞれ6機、計12機の生産を同時に行うことができる。完成した機体は県営名古屋空港に運ばれ、引き渡しなどが行われる。隣接した塗装工場は3月に建屋が完成しており、設備などは順次据え付けを行っている。

すでに生産された「MRJ」は4機で、1号機は2016年9月28日、2号機は2016年12月19日、3号機は3月31日、4号機は2016年11月18日にアメリカの試験拠点となる、モーゼスレイクへのフェリーを終えている。ローンチカスタマーの全日本空輸(ANA)の塗装を施した5号機は現在生産中で、6号機と7号機は構造組立、8号機は胴体組立を行っている。1号機から7号機まではMRJ90で、8号機は小型のMRJ70の初号機となる。5号機は地上での機能試験を集中して行う見通しで、試験は日本国内で行われる。

1号機から5号機で行われる試験内容は着氷試験、耐雷試験、自然着氷試験、環境試験、フラッター試験、負荷試験などに分けられている。技術本部を中心に外国人エキスパートを約300名配置し、設計を推進する。

国土交通省は、国産航空機の型式証明に関する事務を行う組織として県営名古屋空港庁舎に設置している、航空機技術審査センターで組織や型式証明の審査について、最終組立工場の見学と合わせ、報道関係者向けに説明した。

2004年の発足当時の職員数は6名で、現在は73名に拡大した。性能や操縦性、安定性を審査する飛行性グループ、主翼や胴体、尾翼の設計を審査する構造グループ、操縦や与圧、脚系統の設計を審査する機装グループ、エンジンや燃油・滑油系統の設計を審査する動装グループ、電気系統や飛行計器、航法装置の設計を審査する電装グループ、安全性評価や開発保証を行う安全性評価グループ、製造品質や委託先管理を行う製造グループ、プロジェクトグループの8つのグループから構成されている。型式証明飛行試験では、空中で飛行機が飛ぶことができる最小速度を確認する「失速試験」、地上で安全に離陸することができる最小速度を確認する「最小離陸速度試験」、限界の最高速度まで加速し、機体の操縦性や安定性を確認する「高高度特性試験」、飛行機が着陸できる最大の横風条件を確認する「横風着陸試験」などを行う。

(画像提供:三菱航空機)

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