ANA、国内線システム障害の原因はネットワーク中継器の故障 役員報酬減額の処分

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全日本空輸(ANA)は、3月22日に発生した国内線のシステム障害の原因と再発防止策を取りまとめ、発表した。

システム障害は、3月22日午前3時44分に4台あるデータベースサーバーのうち1台、午前8時22分に全てのデータベースサーバーが停止し、国内線の予約やチェックインといったシステムが全て停止に追い込まれた。データベースサーバーを複数台立ち上げると不安定になる状態が継続することから、午前9時27分には1台で運用することを決定。午前11時30分にはチェックインシステム、午後0時46分に予約発券業務機能、午後8時20分に国内線インターネットサービスが復旧した。翌23日午前1時14分に、ネットワーク中継器の交換を実施し、午前3時5分にデーターベースサーバーを4台体制に戻した上で、午前4時14分にサービスが復旧した。これにより、22日と23日に148便が欠航、391便が遅延し約72,100名が影響を受けた。

原因はデータベースサーバーの同期処理を中継するネットワーク中継器の故障で、同期処理が正常に完了しなかった場合にデータベースが自動的に停止する機能が働いたことによるもので、さらに本来作動するはずの「故障シグナル」が正常に作動せず、予備機に切り替わらなかった。

3月24日には「故障シグナル」を発しなくても故障を検知できる改善を実施し、メーカーでも改善策を検討中。4月には信頼性向上プロジェクトチームを立ち上げる。3月30日付で、取締役3名に1ヶ月最大20%の報酬減額の処分を行った。

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