福岡県八女市の地域コミュニティー・ゲストハウス「川のじ」自主廃業へ 一棟貸し別荘へ事業転換

福岡県八女市福島の重要伝統的建造物群保存地区に2014年4月21日にオープンした、複合型地域コミュニティー・ゲストハウス「川のじ」が、6月末日をもって自主廃業する。

街並みの保存や八女市への移住促進の為の装置としても期待され、行政・学・NPO・地域住民が協力して盛り立てる複合型地域コミュニティー・ゲストハウスのモデルとして全国的にも注目されていた。

運営母体は、特定非営利活動法人(NPO法人)八女文化振興機構。実際の運営を担っていた、同NPO会員でゲストハウス事業の運営責任者となる宿主の柴尾悠さんにお話を伺いました。

ー6月末日をもってゲストハウスとしては廃業とのことですが、現実的に継続不可能となった理由をお聞かせ願えませんか?

宿主の柴尾悠さん(以下、敬称略)「理由は一つではなくいくつかの要因が複合的にありますが、経営的に厳しかったというのは大きな理由の一つです。」

ー具体的に年間を通して赤字、あるいは維持費や人件費・給料、家賃等に対して思い描いていた収入と利益が事業計画通りに上がらなかったということですか?

柴尾「はい、そうです。例えば現在、家賃は宿とその中に構えているNPO法人事務所とで折半していますが、将来的に宿が独立採算事業として成り立つのかと考えた時に、自分や従業員の生活費を十分に捻出していくことは困難だという結論に至りました。また厳しく難しい判断でしたが、私自身が家族を持ち、許容されるプライベートな事情も変わりました。」

ーなるほど。事業形態は変わっても素敵な建物の宿泊施設としては残るわけですから、今後とも引き続き多くの宿泊者がいらっしゃるといいですね。

柴尾「はい。私は新形態でのスタートには参加しないのですが、7月1日からオープンで予約も既に始まっていますので、是非とも今まで同様、ご贔屓に宜しくお願い致します。」

7月1日からの一棟貸し別荘業での名称は、「泊まれる町家 川のじ」に変更される。運営・管理団体は今までと同様に「八女町家ねっと」となり、予約等実際の宿運営担当を引き継がれた中島さんにお話を伺いました。

ー新業態でのスタートに関して利用者の皆様にお願いします。

中島氏「一棟貸し宿泊「泊まれる町家 川のじ」の宿泊予約を開始しました。 7月1日よりNPOの運営による一棟貸し形態へと変更します。 貸切別荘というと敷居が高いのですが、家族連れやお友達などとご一緒にお泊りください。八女をゆったりと巡ってもらえる拠点として、これからも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。」

(インタビュー・文:編集長 向井通浩)

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