旅行代理店の逆襲 GWにフルサービスキャリアで成田~バンコク直行便往復1万円(燃サ込み)の衝撃【コラム】

3日前、千葉県で旅行代理店を経営している友人NのFacebookから、いきなり流れてきた驚きの情報!その第一報がこれである。

「ジェットアジア航空というマイナーな航空会社。こんな価格だけど、LCCではないよ。空港利用税と税金5,950円が別途必要。この日フライト限定の価格。」

その写真をみて驚きを隠せなかった。本当にそんなことがあるのだろうか?ゴールデンウィーク 、往復、直行便、燃料サーチャージ込み、それで1万円である。それも新興航空会社とはいえ、食事も付くフルサービスなのである。そして出発までは約40日と迫っている。

早速、稀代の飛行機好きでもある友人Nに根掘り葉掘り質問してみた。

N「あぁ、誰か行く人はいる?お早めに。もう10,000円のクラスはさっき売り切れて、今は19,800円。燃サ込みだけど空港使用料と税金で5,950円必要。」

私はすぐさま、スカイスキャナーやトラベルコちゃんなどあらゆる方法で最安値を探ってみた。やはりこの日程では、成田~バンコク直行便は65,000円前後が精一杯の最安値であり、19,800円燃サ込みでも激安だ。

N「10,000円の席は、発売から1時間ぐらいで売り切れたよ。19,800円の席が、さっき見たらあと12席、いま見たらあと4席だね。あっ、ちょうど旅行代理店の営業時間が終わったから、あと何席かは分らないよ。」

ーどうやって、こうゆう激安なのを見つけてくるの?
N「これは旅行会社のチャーターなのね、向こうからお誘いがあって。チャーター便なので、スカイスキャナーとかエクスペディアなどのオンライン・トラベルエージョンと呼ばれるOTAで探しても出てこないんだよ。」

一夜明けて翌朝。

N「もう通常の価格になってしまった。それでも燃サ込みで45,900円だから、他の航空会社を探すよりも安いね。」

ーはい、確かに安いと思う。簡単にチャーター便について教えて?
N「これは厳密に言うと定期チャーター便ですよ。通常の定期便ではなく、旅行会社が貸切ったフライト。だからその航空会社でもチケットは買えない。貸し切った旅行会社が独占的に販売できる。ちなみにジェットアジアは、少し前までHISが独占販売してました。」

ーこれからは、エアチケットが安い時期を狙うだけでなくて、特にサラリーマンバックパッカーにとっては、こうゆう旅行代理店を押さえておくことも大事だね?
N「以前はマカオ航空もチャーター便からスタートして、人気が出てきたから定期便になったり。定期便になるとOTAにも流れるし、こういうお得感のあるチケットは出てこなくなるよ。」

もはやLCCを自分で予約するので、航空券を手配するのに旅行代理店は本当に使わなくなった、という人も多いのではないだろうか。そのような時勢の中で、生き残りをかけた旅行代理店が打ち出す激安でお得感のある企画は、常日頃から利用してくれる法人向けに目玉として用意されるようだ。

いかにして情報を得るのか?持つべきものは、“旅友”である。

バックパッカー旅は、学生時代の専売特許ではない。旅を降りない大人達は、このようなチケットを武器に、ゴールデンウィークも世界へ旅立つのである!