「運航開始後2年で黒字化、”引き抜き”してない」 エアアジア・ジャパン、小田切義憲社長単独ロングインタビュー(2)

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7月1日に、日本での第二幕のスタートを宣言した、エアアジア・ジャパン。昨年10月に、日本国内線の空から消えた”赤い翼”は、楽天という強力なスポンサーとともに、日本に舞い戻ってきた。

同社の小田切義憲(おだぎり・よしのり)代表取締役社長に、同社の課題と今後について聞いた。((1)から続く

ー新エアアジア・ジャパンが目標とする搭乗率、黒字化目標は。

搭乗率は80%以上を目標に置いている。段階的に上がっていく前提で損益計画を作成している。運航開始後2年で短期黒字を目標にしている。

ー目標とするユニットコストは。

当然極力下げていく。エアアジアグループでは3セント、4セント(約3〜4円)。ターゲットとしては、最初は8セント(約6円)台から初めて、徐々に下げていくことを狙っていく。

希望的には、6セント台まで行ければいいかなと思いますけれども、それは段階的にやっていく。当然ボリュームが増えればコストが更に下がるので、ボリュームとの見合いになると思う。

ー直販が基本という旧エアアジア・ジャパンの販売方法を踏襲するのか。

グループ方針を継続する。85%程度のB to C販売を目標にしている。

ーパッケージツアーの販売なども積極的に行っていく予定なのか。

B to C以外の部分については、従来型のツアーの造成も検討していく。

ーフライトとホテルがセットになった「AirAsiaGo(エアアジアゴー)」の販売は行っていくのか。

AirAsia Expediaとの連携は、従来通り継続する方向で調整中です。

ー日本では、春秋航空日本を入れたLCC4社ともにコンビニ決済を導入している。エアアジアグループでもタイとフィリピンでは導入しており、旧エアアジア・ジャパンでも対応したが、計画はあるのか。

これから具体的に検証しますが、やはりクレジットカードだけでは決済困難というお客様もいらっしゃいますので、利便性を高めるためにコンビニ決済は導入したいと考えています。

ー目標とする付帯収入比率と達成するために、具体的に秘策はあるのか。
 
15%から始まり、20%まで増加させていきたい。具体的な施策は控えたい。

ー旧エアアジア・ジャパンの時代にも18〜19%程度はあったようなので、あまり大きな差異はないと思うが。

前回はやらなかった貨物も含めて準備している。

最初のうちは、貨物含めて15%と慎重な予測をしているが、将来的には20%を超えるような形を想定している。今までにない新たな取り組みを導入しようと思っているので、順調に行けば大きく化けるということを含めて考えている。

ー乗員確保に動いているという報道があるが実際はどれくらい集まっているのか。

具体的な数は言えないが、指導層、初期要員を含めて必要数を確保すべく準備を行っている。一部に誤解もあるようですが、航空会社の立上げに向けて事前に局調整等も発生するので、事前に必要な乗員を確保すべく対応している。”引き抜き”はしていない。

ージェットスター・ジャパンは、資本金を120億円から230億円に増資した。ピーチは150億円。新エアアジア・ジャパンは70億円とかなり少ないが、これはさらに出資者が増える可能性があるということなのか。探す予定は。

増資は、今の時点では考えていない。

ーエアアジアXなどグループ会社との連携についてはどのように進めていくのか。

ブランド、サービスの観点から可能な連携は最大限進めていく。コスト削減の観点からも統合を積極的に推進する。例として今月末から都内で事務所を共用していく予定。

ータイだけではなく、インドネシアのエアアジアXやエアアジア・フィリピンの乗り入れもある。新エアアジア・ジャパンでも拠点での乗り継ぎサービス(フライスルー)も展開するのか。

フライスルーはグループ方針として掲げているので積極的にやっていく。日本においては国際線では、入国した最初の空港で荷物をピックアップして預け直しになるので、マレーシアと違う部分もあるが、制度としてのフライスルーという仕組みはやっていく。((3)に続く