HRS(ホテル・リザベーション・サービス)日本事業開始発表会見 質疑応答一問一答

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5月12日に都内で開催された、ホテル・リザベーション・サービス(HRS)日本事業開始記者発表の質疑応答一問一答をお送りします。

ドイツ本社のジェイソン・ロング副社長と、HRS日本法人の三島健社長が出席し、記者の質問に答えた。(以下、敬称略)

ーオンライン販売は全体収入の何%か
ジェイソン「私たちのビジネスの97%がオンラインとなります。コールセンターによる受け付けも行っていますが、主なやり方はオンラインです。オンラインのプロバイダーと考えていただければと思います。

ただ、混同してはいけないのは、私どもが提供するオンラインのオファーと、出張で企業にお使いいただくオンラインのツールという部分なんです。ツールの部分では、ツールを使って車や移動手段の予約などもできる、出張に使えるオンラインのツールになります。

そして、そのオンラインツールの部分では、日本以外の他の市場での浸透率は、アメリカでは80%ほど、ヨーロッパでは30〜40%ほどと言えると思います。一方、日本などアジアではそれより低い数値になります。

ただ、オンラインのツールという部分も大変興味深い、そして成長していく要因であると考えています。オンラインツールのプロバイダーの中でもリーダーと呼ばれる企業、コーカー社、アマデウスといった所との合意を結んでいます。」

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ーBtoBとBtoCの割合は

ジェイソン「多くの市場のおいて、オンライン予約市場がまだ未成熟の市場のなります。私どもは、ドイツでBtoCから広げたように、ドイツでの成長を他の市場の広げていきたいと思っています。

一方、日本に関しましては、他の市場でもそういうところもありますけれども、オンライン予約がかなり成熟している。それ故に、B to Bにフォーカスした形で進めていこうと考えてます。出張の予約に合わせたソリューションの展開という形になります。」

ー全体の出張費用のうち、ホテルが占める部分は22%しかなく航空券のほうが28%と比率が大きいのだが、なぜホテルの戦略を取るのか。総合的な旅行出張管理となれば、全体をカバーしたほうがより戦略的になると思うのだが。 

ジェイソン「旅行費用の中で、確かに航空券のほうがホテルよりコストが高い状態ですが、ホテルのほうが分断化、大変複雑化している。航空券を手配するのと比べると、ホテルのほうがプロバイダーが多いという状況です。HRSのポートフォリオでは、25万件ものホテルをその中に含んでいます。航空券ではプロバイダーの数は数百程度で、しかも成熟化して統合が進んでいる領域です。そういうところよりも、分断化されたところで力を発揮していこうという考え方です。

ですので、航空券の方に参入をしていくことはないとお考えいただければと思います。42年間にわたりホテルの経験を培ってきたということで、ホテルの部分に関してのプロバイダーとして提供していきます。」

ー企業のクライアントはどれくらい決まっているのか。人員を拡充していく中で、どれくらいの企業の取扱いを考えているのか。

三島「これから事業をするという点で、今日このご案内を最初のスタートにして、日本の企業はこれからお話をさせていただく。いくつかの会社さんとは具体的なお話をさせていただいたり、代理店もいらっしゃいますが、ビジネス案件としてお話を進めている部分はいくつか出てきています。4万社のうち1,000社以上のお客様は多国籍で事業運営している。そのお客様の日本進出は、私ども国内から支援している。具体的な企業数は差し控えさせていただきたいが、実際に日本企業ではなく、海外企業の日本支社は既にパートナーシップを結んでお話をさせていただいている。」

ジェイソン「実は、グローバルで出張の部分で、私どものビジネスとなっているお客様からの日本開始の要望をいただいています。グローバルでプロバイダーを統合して使っていきたいという要望がある。」

ー取扱高を年間どの程度を考えているのか。

三島「具体的な数字を公開する段階ではない。日本市場は30〜40名を、12ヶ月でチームとして作ろうと。どれくらいの規模になるかを推定していただければと思います。来年の同じ時期に具体的数値を公開できるかと言うと、なかなか公開をさせていただくことはないが、何かの機会にそれぞれ推察することができることがお話出来る段階が来るかもしません。」

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ーB to Bビジネスへ参入するにあたって、JTBのような市場が出来ているところに食い込んでいくにあたって、日本のB to B市場の中で、HRSの強みは。

三島「B to B市場の中にJTBなどの既存プレーヤーがいますが、我々の一つの特長として企業にダイレクトに私どもソリューションを提供させていただく。もうひとつは、ホテルのコンテンツを統合、管理、最適化するのを積極的にやるのは難しい市場なんです。ホテルのソリューションプロバイダーとして、仕入やプロダクトのチームがありますので、コーポレートのお客様にいろんなコンテンツやテクノロジーを同時にご利用いただくと。当然オンラインとオフライン、システムとマニュアルという世界だけで戦うわけでは当然ない。グローバルのパートナーシップを見ると、トラベルマネジメント管理の中で、グローバルの大手とパートナーシップをもう既に結んでいます。JTBもパートナーを結んでいるのCWTという会社がアメリカにありますがパートナーシップを結んでいる。ホテルの部分は、自分で運用管理、作っていくのではなくて、外で専門のサービスを使おうというのも当然有るので、私どもが裏方としてシステムやソリューションをエンドのお客様ではなく、パートナーに提供するという形もある。OTA的ではサイトを使ってくださいということでお客様を取ってしまうこともありますが、システム上当然実現できますが、OBTというツールや、GDSに私どもが裏から接続することができているので、最終的には企業ユーザーが電話予約、PCでの予約、OBTやGDSでの予約がいいというのは国ごとに状況は違うので、多様な予約手順がいいということであれば、それにすぐに技術的にすぐに技術対応できる。ニーズに合わせてソリューションを展開することが出来るのが大きな強み。同時にその部分そこを活かすコンテンツを提供できる。全データは裏側で管理されていますので、最終的なデータも一元管理することができます。」

ジェイソン「BtoBはすでに確立されている、既存大手プレーヤーがいる中でどう位置づけるのかということですが、JTBやアメリカンエクスプレスなどは、従来は出張向けのホテル予約は、なかなか難しい領域と考えていたわけです。ホテルの大多数は独立系ホテルであるということ、小規模であるということ、そういったホテルはこれまでの旅行会社のシステムに含まれていなかったところが多いわけです。ということで、戦略の一環として、旅行会社とのパートナーシップも強化していきたいと思っています。それにより、旅行会社へのコンテンツの提供を行っていく。15万軒分のホテルをプラスのコンテンツとしてご提供できるというわけです。」

ー大手TMC(旅行管理会社)などやエージェントに提携のお話を持って、営業先として開拓していくということですか。

三島「企業の方と直接お話する機会は重要なので続けていくが、企業ユーザーはTMC(旅行管理会社)などの皆さんをお持ちのケースもある。その場合は、逆に既存のチャネルの中に私どものコンテンツ、システムを落としこんでいく。基本的にどちらかではなく、両方と最終的にお話をさせていただいて、我々のソリューションを使っていただくことを目指したいと思っている。今の段階では、エージェンシーの皆様と話をして市場の中で勉強させていただく。イコール、そこに行きたいかといわれればそうではなく、お客様が私どものソリューションをお使いいただければいいというお話になります。」

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ー日本国内のお客さんの利用する宿泊施設として、もしくはグローバル契約を結んでいる企業の訪日滞在中の受け入れ先として日本国内のホテルも契約先として増やしていく計画はあるのか。

三島「国内出張に関するホテル施設を獲得していく、インバウンドのお客様向けの部分も獲得していく、日本の施設にもご提案させていただいく予定です。動きは1年弱ほどいろいろな動きがありますが、システム開発含めて進めてきている。よりスピードアップして、国内のホテル需要にどれくらいかというのを見ながら。

グローバル企業から、国内のこのホテルをというリクエストをいただくケースは非常でてきているので、そのホテルは優先順位を上げてお話させていただくのを進めていく。現状の総数では、6,000くらい日本の部分でホテルを持っていると思っている。大体、どこまでがホテルなのかというところで、フォーカスしたところに関してニーズを満たすものをきちんとつくっていこうと。

8万くらいの宿泊施設がある中で、私どもが基本的にフォーカスしているのはビジネストラベルの世界。出張利用のホテル、国内出張、インバウンドでニーズが高いのは1万弱くらい。そのうち8000くらいを目処に施設の獲得をしていこうと進めていく。スタートばかりで数はまだ少ないですけれど、積み上げて、ここ数年で需要に耐える施設の数を準備したい。」

ー収入モデルについてですが、宿泊施設からの手数料やシステム利用料が主たる収入源なのか。

ジェイソン「ホテルからの手数料を収入源としている。大変低い手数料ではありますが、ホテルとしても手数料を支払うことを嫌がらないという気持ちでいただいている。なぜかというと出張客をホテルに同意させていく、流し込んでいくことができる。出張客は利益率、リピートしてくれる傾向が高いからです。

結果、ホテルにとっても出張客は魅力的だということで、ディスカウントを提供してくれる。それを私どもは法人顧客に提供できる。これは、質の高いお客様をホテルに提供することができるのが理由です。加えて、法人顧客には無償サービスという形をとらさせていただいている。2つが組み合わせることで、日本市場の法人顧客にとっての魅力になると思います。」

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