北米エアラインの顧客満足度、トップはアラスカ航空とサウスウエスト航空 J.D.パワー調査

J.D.パワーは、2017年北米エアライン顧客満足度調査を発表した。

北米の航空会社の顧客満足度調査は今回が13回目。「運賃・手数料」、「機内サービス」、「航空機」、「搭乗・降機・手荷物」、「乗務員」、「チェックイン」、「予約」の7つのファクターを設定し、顧客満足度を1,000ポイントを満点に数値化した。調査は2016年3月から2017年3月までに利用した11,015人から回答を得た。

2017年の総合満足度は30ポイント上昇した756ポイントとなった。運賃の引き下げ、定時運航の改善、手荷物の紛失頻度の低下、過去最低のオーバーブッキングによって、5年連続で上昇している。レガシーキャリアと格安航空会社(LCC)の満足度の差は年々縮まっている。

レガシーキャリアでは、アラスカ航空が10年連続でトップ。以下、デルタ航空、アメリカン航空、ユナイテッド航空、エア・カナダの順だった。デルタ航空は全てのファクターで評価が向上した。LCCでは、サウスウエスト航空が初のトップ。以下、ジェットブルー航空、ウエストジェット航空、フロンティア航空の順だった。

ビジネス客の21%、レジャー客の8%がソーシャルメディアにフライト体験についてのコメントを投稿しており、うち約4分の3が肯定的な意見だった。航空会社がソーシャルメディアに掲載されたコメントに返信すると、コメントが肯定的、否定的にかかわらず、顧客満足度が121ポイント増加している。また、頭上の荷物収納棚の問題は、2016年はわずかに減少したものの、2017年には増加に転じた。乗客の14%が問題を指摘しており、荷物収納棚に問題のある航空会社の満足度は、問題のない航空会社と比べて82ポイント低い。特に若い世代の乗客が問題を経験している傾向が強いという。

オーバーブッキングは発生率は低いものの、満足度に及ぼす影響は大きい。悪天候や機体不良などでの遅延は、レガシーキャリアでは101ポイント、LCCでは59ポイント満足度が低下している。